消費者契約のクーリングオフは特定商取引法に基づいています

クーリングオフ制度については、世間一般での認知度は高いと思います。
しかし、全ての商品や取引でクーリングオフが出来るわけではありません。その事実は意外と知られていないものです。クーリングオフには対象外や例外が多いです。
クーリングオフは、主に特定商取引法によって定められています。以下では、クーリングオフが出来ない代表的なケースを取り上げてみます。

クーリングオフが出来ない商品やサービスを契約解除するには、かなりの困難が伴います。その場合は、特定商取引法の例外規定や民法などを検討する必要があります。解約に関して、ある程度の違約金支払いを視野に入れる必要もあるでしょう。

指定商品しかクーリングオフ出来ません

クーリングオフは指定商品制をとっており、政令で指定された商品やサービスしかクーリングオフの対象となりません。(指定商品制は廃止される方向です。)
何でもクーリングオフが出来るわけではありませんので、注意が必要です。
クーリングオフが可能な商品やサービスのリスト(特定商取引法)
上記リストで、クーリングオフの指定商品なっているかどうか確認下さい。
(特定商取引法以外の法律でも、クーリングオフの指定商品になっている場合があります。現物まがい規制法など。)


この指定商品に記載されているかどうかで、クーリングオフ対象となるかどうかが決まっています。
例えば、自動二輪車はクーリングオフが可能ですが、自動車はクーリングオフが出来ません。同様にカツラやエステはクーリングオフが可能ですが、育毛・増毛・音楽リラクゼーションはクーリングオフが出来ません。

指定商品制の例外として、マルチ商法などの連鎖販売取引に関しては、全ての商品やサービスがクーリングオフ対象となります。これは、連鎖販売取引という取引形態が厳しい規制を受けているので、その取引で扱われる全ての商品・サービスがクーリングオフ対象となるのです。

店舗などに自らの意志で出向いた場合はクーリングオフできません
店舗や業者の営業所等に、消費者が自分から出向いた場合は、クーリングオフの対象外となります。これは消費者が主体的に買い物をしようという意志があったとみなされ、法律による保護は必要がないためです。

但し、契約書にクーリングオフの告知文が記載されている場合は、クーリングオフは可能となります。
また、電話や招待状で呼び出されたり、街頭のキャッチセールスに捕まって同行させられたりした場合も、「特定顧客」に分類され、クーリングオフが可能となります。

個人事業主や法人契約はクーリングオフできません

特定商取引法は消費者保護を目的としており、事業者には適用されません。よって、個人事業主や法人はクーリングオフはできません。
消費者契約法も同様の理由により、事業者には適用されません。

1年以内に取引実績のある訪問販売はクーリングオフできません

過去1年以内に取引のあった訪問販売業者との契約は、原則としてクーリングオフが出来ません。
但し、過去の取引が少額の現金取引であったり、訪問販売で契約した商品が店舗の事業とは関連性が無かった場合は、取引実績とは認められず、クーリングオフが可能となります。
また、過去の取引をクーリングオフしたり、解約交渉中の場合も、取引実績とは認められません。

使用した商品や消耗品はクーリングオフできません

消耗品を使用した場合は、商品価値が無くなるためクーリングオフはできません。
商品を積極的に使用して、商品価値を無くした場合もクーリングオフはできません。
但し、業者に商品を使用させられた場合は、クーリングオフ対象となります。
また、消耗品の使用については、未使用(未開封)の商品が残っていれば、その金額分に関してはクーリングオフが可能です。