契約トラブルや悪徳商法のクーリングオフと中途解約

悪質商法など納得できない契約のクーリングオフ手続を代行します。

クーリングオフと中途解約

クーリングオフ期間を過ぎた中途解約の書類作成もサポート。日本全国対応の遠山行政書士事務所。

クーリングオフと中途解約の代行

マルチ商法

マルチ商法の被害事例1
大学に入学したばかりのA子さんは、文化系のサークルに入りました。すると先輩から健康食品のサンプルを渡されました。その先輩に誘われて、健康食品についての勉強会に参加すると、アトピーなどのアレルギーが治るという説明を受けました。
A子さんは半信半疑でしたが、敏感肌に悩んでいたので、心が動きました。それから、この健康食品は会員制であること、入会には商品を50万円分購入しなくてはいけないことを聞かされ、システム概要書を渡されました。
高額な買い物になるので、A子さんは悩みましたが、3時間にも渡り説得され続け、根負けしてしまい契約することにしました。契約書とクレジット申込書を記入し、契約は成立しました。
それから3ヶ月ほどA子さんは健康食品を使用しましたが、目立った効果はありません。不審に思ってインターネットでこの商品名を検索すると、不評や契約トラブルが多いことに気付きました。
クーリングオフ期間は過ぎているし、商品も2割ほど消費しているので、A子さんは解約できるかどうか悩んでいます。

マルチ商法の被害事例2
B太郎さんはインターネット・ビジネスに興味があり、日頃から何か副収入を稼ぐ方法がないか検討していました。ある日、家電売買や旅行の権利を販売するホームページを見つけて、そのビジネスが気になりました。
そのホームページで会員になり、商品を販売するとリベートが貰え、新規会員を増やすと特別ボーナスが入るそうです。B太郎さんは、早速ホームページから入会手続をとり、入会金の5万円を支払いました。
しかし、B太郎さんの紹介では商品が売れず、新規会員も獲得できそうにありません。会費を払い続けるのもたいへんなので解約を申し入れると、3年間は解約できないと言われました。しかも、ホームページによる通信販売なので、クーリングオフは適用できないとも言われました。

マルチ商法とは

マルチ商法とは、特定の商品やサービスを販売することを目的にして、消費者が販売組織に入会し販売活動行い、ピラミッド状に販売組織を広げる商法です。主に一般流通していない商品を口コミで販売します。こうしたシステムをマルチ・レベル・マーケティングと呼び、ネットワークビジネスとも表現します。


特定商取引法では、こうしたマルチ商法を連鎖販売取引という名称で分類し、様々な規制を設けています。販売組織の内容を検討する期間を保証するため、クーリングオフ期間は通常より長い20日間に設定されています。(起算日は契約書面を受け取った日か、商品を受け取った日のどちらか遅い方)

事例2では、通信販売はクーリングオフが出来ないと述べられています。これは事実ですが、事例2のケースではホームページという募集形態であっても連鎖販売取引に該当します。連鎖販売取引は、指定商品以外の商品であっても、募集形態も問わず、特定商取引法の規制を受け、クーリングオフの対象となります。この点は重要です。
(連鎖販売取引とは、入会金などの特定負担を課した上で、販売等によるリベートという形で特定利益を与える販売方法です。)

マルチ商法自体は合法的な販売手法ですが、販売組織の拡大には限界があり、闇雲に「絶対に儲かるから友達を紹介して」というような勧誘には問題があります。
商品販売という本来の目的から逸脱し、新規会員を獲得して得られるリベートを期待し、モラルを逸脱して勧誘を行うことが社会問題になることもあります。
(新規会員獲得に焦るばかりに、学業や職業も放棄して勧誘を行い、人間関係の破綻を招く事例も多いです。)
しかし、マルチ商法自体は合法ですから、解約するためには特定商取引法や消費者契約法に定められた正当な理由が必要となります。

マルチ商法の手口と問題点

悪質なマルチ商法に見られる勧誘の手口と問題点について挙げてみます。

・商品そのものが胡散臭い(現在は存在しないサービスや常識を超える性能)
ありふれた商品では、口コミを基本とするマルチ商法では売ることが困難になります。だからと言って、品質の優れた商品の開発は簡単ではありません。

そこで、悪質な販売業者は詐欺的な商品を扱うことが多くなります。
現時点では開発のされていない将来の架空サービスの利用権や、科学的に証明のされていない健康グッズなど、すぐには結果の出ないもの(=効果の不確かなもの)を販売する傾向があります。中には薬事法や景品表示法などの法律に抵触する売り方をする事業者もあります。

・セールストークが詐欺的(未公開の情報や有名人が使用していることを強調)
効果が不確かな商品を売るには、そのセールストークも詐欺に近いものになってしまいます。

「未公開の情報だが、大手企業がこのサービスに参入予定で、そうなれば爆発的に売れるはずだ。」
「芸能人の○○○さんも使用している開運グッズなので絶対に効果がある。」
「この化粧品を使い続ければ10年経っても老化が進まない。」

このような未確認の情報や効果が現れるのが不確定なものは、具体的な数値での比較ができないため、販売する側が大げさなセールストークをすることが目立ちます。その勧誘文句が法律に触れることもあります。
あまりにも過大な効果を強調する販売業者のセールストークは疑った方がよいでしょう。

・商品の性能よりも「儲かる」ことを強調
商品の販売によって収益を上げることができないマルチ商法は、いずれ破綻します。経営状態の悪いマルチ商法ほど、商品の販売よりも販売組織への入会を求める勧誘を優先します。

「入会時には費用がかかるが、あなたが新しく会員を増やせば、すぐに儲かるようになる。」
「商品は売らなくてもよいから会員を増やして。そうすれば会員を増やす度に報酬が入るから。」
「とにかく5人増やせばモトは取れるから新しい会員を勧誘して。」

このように商品の性能を語って販売することを置き去りにし、“儲かる”ことを前面に出して組織への入会を勧誘するマルチ商法は特に悪質といえます。

・交友関係や仕事の取引関係を通じて勧誘活動
マルチ商法は口コミで商品を販売するシステムですから、知人に商品を紹介するのは当然の活動です。
しかし、勧誘をする動機が「自分も愛用する商品を紹介すること」ではなく、「入会時に支払った費用(=損)を回復し、新規会員獲得の報酬で儲けること」にすり替わっている場合は、社会にとって害悪な悪質商法になってしまいます。

このように目的が「新規会員の獲得」になると、友人や仕事の取引先への勧誘活動がマイナスの連鎖になります。自分が被った損を、知人に負担させようとする行為になってしまうため、金銭的な損害だけでなく友人との信頼関係も失うことになってしまうのです。
マルチ商法の勧誘をマジメにすればするほど友人を失い、職場で勧誘をすれば仕事を失ってしまうことにもなりかねません。


存続が可能なマルチ商法というのは、「商品が良質であり」「入会時の費用負担は少なく」「販売組織への勧誘をしない自由が認められる」という条件が全て揃うことが必要です。
この条件が揃わないマルチ商法は、数年のうちに破綻することが予見されます。実質的に大多数のマルチ商法事業者は、悪質な勧誘を繰り返す破綻予備軍といえます。

解約のためのポイント

(1) 概要書面と契約書面の不備
連鎖販売取引は、勧誘時に概要書面を交付して、契約時には契約書面を交付することが義務付けられています。

概要書面の記載義務事項(重要事項の告知義務)
・事業者の社名、住所、電話番号、代表者名。
・事業者の契約担当者名
・商品やサービスの種類や内容。
・商品名
・商品の販売価格、引き渡し時期、販売に関する重要事項。
・特定利益(販売報酬や会員獲得のリベートなど)
・特定負担(入会金や年会費など、商品価格以外の消費者負担金)
・クーリングオフに関する事項(20日間)
・書面の内容を十分に読むよう、赤枠に赤字で記載する。
・以上の内容がJIS規格の8ポイント以上の文字で記載されていること。

契約書面の記載義務事項(全ての商品情報の告知義務)
・商品やサービスの種類や内容。
・商品やサービスの販売斡旋に関する事項。
・特定負担(入会金や年会費など、商品価格以外の消費者負担金)
・クーリングオフに関する事項(20日間)
・事業者の社名、住所、電話番号、代表者名。
・契約年月日。
・商品名
・特定利益(販売報酬や会員獲得のリベートなど)
・書面の内容を十分に読むよう、赤枠に赤字で記載する。
・以上の内容がJIS規格の8ポイント以上の文字で記載されていること。

勧誘時に交付された概要書面の内容だけでは、契約書面は不十分とされています。連鎖販売取引は、この二つの書面の交付がされていない契約は、クーリングオフの起算が始まっていないと解されます。
また、概要書面と契約書面が交付されていても、上記記載内容に漏れや不備がある場合は、同じくクーリングオフの起算が始まっていないと解されます。販売業者が訪問販売の契約書式を流用している場合も多く、そうしたケースでは連鎖販売取引の記載義務事項を満たしません。
これらの書面不備は、証拠として消費者の手元に残っているので、契約解除を主張する際には有力な材料となります。
連鎖販売取引の契約解除には、まず契約書をじっくりと精査する事をお勧めします。特定負担や特定利益の記載について、不備が散見されることも多いです。

(2)勧誘時の説明に虚偽があった場合(不実告知、断定的判断の提供)

事例1では、勧誘時に「アトピーが治る」との説明を受けています。病気に効果があると表現するには医薬品の承認をうけていなくてはなりません。単なる健康食品で、このような虚偽の説明を受けた場合は、薬事法にも抵触します。
健康食品なのに医薬品のような説明を受けたのは、「重要事項の不実告知」や「断定的判断の提供」にあたり、消費者契約法に違反します。
パンフレットなどで、薬事法違反の証拠が提示できれば、解約の根拠になります。但し、口頭で説明を受けただけで証拠が無い場合は、解約交渉は難航します。

(3)勧誘時に長時間の拘束を受けた場合(不退去による勧誘)

自宅を訪問されて長時間に渡り勧誘されたり、呼び出された場所で同様の勧誘を受けるケースは多いです。その場合に「帰って欲しい」「帰りたい」と言ったにも関わらず、聞き入れられなかった場合は「不退去による勧誘」になります。
また、契約しないと帰さないと脅された場合は、「威迫による勧誘」となります。どちらも消費者契約法や特定商取引法の禁止行為です。
これらも解約の根拠にはなりますが、事実証明が困難であり、これらを理由に解約主張する場合は、消費者側もある程度の違約金支払いなどは検討する必要があります。


この他にも解約の根拠となる事項はあります。ご依頼を頂く際に、契約に際して「おかしい」と感じたことを出来るだけ多く書いて頂くと、解約の理由が検討しやすいです。
(ネットで調べた不評などは、直接の解約理由にはなりません。ご注意下さい。)

 

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