何らかのトラブルの被害者となった場合、その損害に対する慰謝料を請求するのは、民法でも認められた正当な権利です。
ただ、慰謝料を得るのが目的となって、その他の条件交渉は曖昧に終わっている事例も散見されます。
事件の再発防止策や、第三者に秘密を漏洩させないための守秘義務など、後からトラブルが再発しないための対策は必要不可欠なはずです。
それにも関わらず、慰謝料だけを得て、手続を終えてしまう方は多いですね。
「後から加害者に名誉棄損で訴えられた。」
「事件を口外されて、職場に居られなくなった。」
「執拗に悪口を言いふらされている。」
このような問題は、交渉を適切に行い、示談書を作成すれば、防ぐことは可能です。
また、相手方が提示した示談書を、よく読まずに判を押してしまう方も多いです。
あまりにも簡略な示談書では、事後のトラブルに関して、あまりに無防備です。
自分が被害者になった場合でも、加害者になった場合でも、示談書は自分から提示して、相手方の要望も組み入れ、納得いくものに仕上げたいものです。
相手が提示した示談書を採用することは、その時点で交渉が相手のペースになっていると自覚するべきですね。
投稿者 : 2005年08月13日 22:30 [ 管理人編集 ]